「お仕置き閻魔帳」8話前半
星の数だけペンペン
厚底のスリッパの手応えは充分過ぎる程にあった彼女は両足をバタつかせながら必死に前のめりになって僕の振りかざすスリッパから逃れ様とした(ふ~ん、あんまりお道具でお仕置きした事がなかったけど・・これは楽チンだなぁ~・・・ぜんぜん手首に負担も掛からないし掌だってまったくダメージが無いんだもんなぁ・・うん)
判ったのっ!とっても悪い子の時はこれだよっ
「わぁ~んっわかったからぁ!うえぇ~んたらーっ」
バシンッ!判りましたでしょ!お尻を9の字に
させてお尻ペンペンしようかぁ!もっと痛いよっ!
「はい、はいっ!わかりましゅたぁ~ああぁ!」
良い子だね・・おいで、よ~く判ったみたい
だから、よち、よちしてあげる。さぁ・・・
「わぁんっ!お尻痛かったよぉ~んぅ!
ごめんなさぁ~いっ、あぁ~ん、あん・・」
その時ちえは初めて僕の前で
本当に素直になった様な気がした・・
ちえの提案と言うか・・彼女の心の奥に秘めたお仕置き願望の確信に出来る限り近づけるため僕は次に二人が逢う日までの間、彼女の私生活で起こった出来事を細かくメールや電話等の様子でチェックすることにした。この時期、二人が逢うタイミングは平均して・・月に一度程度だったが閻魔帳の星の数が溜まるには充分なスパンだった。彼女とは遠距離パートナーだった為メールや電話のやり取りの中でこちらで彼女の行為などを判断して閻魔帳への記入に値するか?また、その行為自体は星の数にしていくつ必要なのか僕に決定権があった
彼女に星マークを付けるのは意外と簡単だったが
ひとつだけ盲点もあった・・
『ねぇ?これから電話しても大丈夫ぅ~?』
お互いのプライバシーを尊重する気持ちからか?僕も彼女もいきなり相手に電話を掛ける様な事はなかった。二人のどちらかが、直接電話で話したい場合、必ずメールで確認し合っていた。これは特に決めたルールではなかったが、一日のうちでそのほとんどをお仕置きメールの作成に明け暮れる僕に対して彼女が気を使っていたのだろう。「うん・・ぜんぜん大丈夫だよぉ~。でも・・ちょっとだけ待っててくれるぅ?僕のマンション携帯の電波が弱いんだよね~、いまから支度して外へ出るから。あと、5分くらい後が良いかな?」
<暫くして彼女の携帯から着信があった>
「ねぇ?今度逢う日のお弁当はどんな?おかずが良い?魚系・・それとも寒いからお鍋にしよっかぁ!美味しいお肉ですき焼きとかも、良いんじゃない?たまには・・」
(確かに・・凄く寒い・・)
『うん!でも・・ホテルでお鍋って平気かなぁ?』
後半へ続く